ストレス・トラウマ

 

 

 

 

現在、専門家によってストレス・トラウマの軽減、解消に効果的なセラピーが多く開発されています。新しい心理療法の多くは、特に自律神経を介した脳と体のつながりに注目した働きかけをおこなう身体志向心理療法です。

そうした最新のセラピーについても日々学び続けていますが、現在、当カウンセリングルームでおこなっているのは、以下のセラピーです。

これらの中には、一定期間カウンセリング(対話による心理療法)を受けていただくことが前提となるものもありますのでご了承ください。

 

ボディ・コネクト・セラピー

  〈経絡へのタッピングや眼球運動などを組み合わせた統合的身体志向心理療法〉 

従来の心理療法や東洋医学、脳科学等の知見をもとに開発されたセラピー。トラウマのエネルギーを、タッピング、眼球運動などを用いて身体から解放し、自己調整能力を回復させます。耐性領域という安全な領域を意識しながらタッピングや眼球運動をおこなうため、クライエントへの負担が少なく、効果も感じやすいセラピーです。

(参考:「トラウマのことがわかる本」)

  

EMDR〈眼球運動による脱感作と再処理法〉

過去のトラウマを特定し眼球運動やタッピング等の身体への交互刺激を加えることで、脳のバランスが改善し、自然治癒力とも関連する適応的情報処理が進むと考えられています。(参考:「トラウマのことがわかる本」)

  

ブレインスポッティング

  〈目の位置を活用する「脳-身体」と「関係性」を基盤とした心理療法〉 

神経系と感情体験に関連がある目の位置を特定し、その視点を維持しながら身体感覚に集中することで、脳の深い部分にも変化が起こり、トラウマによる過剰な反応の軽減につながり問題の癒しや解決が生じると考えられています。(参考:「トラウマのことがわかる本」)

 

TFT〈思考場療法〉

TFTは、トラウマに意識を向けながら自分で特定のポイント(ツボ)を順にトントン叩き、「心のとげ抜き」をはかる方法です。

(参考:「トラウマのことがわかる本」)(タグもご参照ください) 

 

リセット〈自律運動による心と体の自己回帰法〉

 リセットは、呼吸とストレッチから成る3つのステップで自律運動(自然な身体の動きや震動)を引き出し、繰り返し現れるストレス・トラウマ反応を解除します。そして、安全に素早く自律神経のバランスを整えます。

(タグもご参照ください)

   

ホログラフィートーク

 〈いまここの感情や身体症状の意味を読みとり、解決し、自らを癒やしていく心理療法〉

治療を受ける人自身が自分の内なる声に耳を傾け、感情や身体症状の意味を読みとったり、かかえている問題の起源、その解決法などを見出したりする過程を、治療者がサポートしていきます。(参考:「トラウマのことがわかる本」)

 

トラウマ・フォーカスト認知行動療法(TF-CBT)

トラウマを受けた子どもとその家族のための治療として開発された療法です。TF-CBTはセラピストと子ども、セラピストと親の間の信頼関係を土台にして、子どものトラウマの影響を緩和してしていくためのプログラムを段階的に一緒に進んでいきます。(参考:「子どものトラウマと悲嘆の治療」)

 

 

〈身体志向療法の理論的背景・・・ポリベーガル理論〉

 

イリノイ大学の精神医学教授のスティーヴン・ポージェス博士は、自律神経システムの働きは、交感神経と副交感神経の働きによって両極的なバランスを取っているだけではなく、社会神経系による3つ目の神経機能によって構成されていることを明らかにしました。

 

ストレスの下では、自律神経システムは進化的に最新で最も精巧、最も効率的なツール(社会神経系:愛・共感)を最初に選びます。しかし、ストレスが多すぎ、継続する場合は、自律神経システムは進化的に一つ前のツール(交感神経:闘うか、逃げるか)に切り替わります。それでも対応できないとなると、自律神経システムは進化的に最も古いツール(副交感神経:凍りつき・解離)を使用することを強いられます。

 

 

【おすすめの本】

 「ようこそ『風の通り道』HPへ」

 

 

 新刊書を出版いたしました。